社員インタビュー|「福祉だからじゃなく、対人だからおもしろい」異業種から入社2カ月でグループマネージャーに抜擢!

――このたび障害福祉事業部グループマネジャーに就任した米窪麻美さんは、ほんの2カ月前まで福祉に携わったことがなかった福祉の“素人”だ。東京のIT企業出身の米窪さんの目に、福祉のスタンダードの変革に挑む株式会社ライフデザインはどう映るのだろう。率直な想いを尋ねた。

東京のIT企業から沖縄移住、鍼灸学校を経てライフデザインへ

――2023年11月にライフデザインに入社されたそうですね。

ちょうどオープンしたばかりだった就労移行ITスクールに職業指導員として入社しました。

――福祉のご経験はなかったとか?

まったくありません。もともと東京のIT企業に勤めていたのですが、東日本大震災で仕事が少なくなったのを機にフルリモートでお仕事するようになりました。その後は個人でSNS運用などをやりながら、2013年頃から沖縄と東京を行き来して生活するようになりました。

――沖縄が好きだったんですか?

大人になって初めて旅行したのが沖縄でした。そのときに「きれいだな」ってすごく感動して、ときどき来るようになって。気がついたら住んでいました(笑)

――沖縄に移住した当初は何をしていたのですか?

SNS運用も続けていましたが、地震の後、なにかひとつの仕事だけをするのが不安になってしまって。「自分がやってることっていつなくなっちゃうかわからない」と思って、いろんなことを掛け持ちでやっていました。

――それからライフデザインに?

いいえ、3年間鍼灸の学校に通いました。もともといろんなところに行くのが好きで、自分が1カ所にじっとしているイメージができなかったんですが、沖縄に住むようになって「この先もずっと沖縄にいるのかな」と思い始めました。そしたら「何か資格を取ったりして、この土地に根づいて生きてみたい」と思うようになって、以前から関心があった鍼灸の学校に通いました。

――だから鍼灸師の資格を持っているんですね。

今までの仕事もしながら鍼灸の仕事もできたらいいなと思っていたのですが、就職先として打診されたのが大阪で、沖縄に根づきたい気持ちが強かったので辞退しました。それからどうしようかと迷いに迷っているときに、パートナーから紹介されたのがライフデザインでした。

経験を活かして職業指導員に、そして2カ月で昇進へ

――米窪さんのパートナーの方が先にライフデザインで働いていたそうですね。

はい。それでちょうどオープン予定だった就労移行ITスクールを勧めてくれたのですが、私は就労移行っていうシステムも知らなくて「福祉???よくわからないけど勧めてもらったから面接受けてみようかな」という感じでした。ITスキルを教えるという業務内容はわかるんだけど、私の知識で足りるのかなと思いましたし、具体的な業務はわかっていませんでした。

――実際に面接を受けてみていかがでしたか?

よく考えたら自分はこれまでも障害を持っている人と関りがあったんだと気づきました。周囲にいたエンジニアさんやデザイナーさんの中には発達障害などの人もいて「体調が悪いと出社できないから家でリモートワークしてる」という人たちがいたんです。だから、なんとなくそういう人たちがスキルを身につけて体調の波を安定させながら社会に出ていくための場所なんだなってイメージできました。

――それで入社を決められた?

「ああ、なるほど。じゃあ!」って感じで飛び込みました。

――職業指導員としてはどんなお仕事をされているのですか?

学校形式で複数の利用者さんにITスキルやビジネスマナーの授業をしたり、個別にプログラミングの指導や学習内容の提案をしたりしています。あとは就労移行ITスクールのSNSやブログの運営や、同じフロアにある生活介護の職業指導もしています。

――障害福祉事業部グループマネジャーになられたそうですが、これは何をするお仕事なんでしょうか?

オープン間もない就労移行ITスクールと生活介護の基盤をつくる仕事と言えばいいんでしょうか。利用者募集や教育はもちろん、スタッフがそれぞれの業務に夢中になっているときにちょっと客観的に全体を見たり、数字を見ながら提案したりできたらいいなと思っています。でも、めちゃくちゃ手探りです(笑)

福祉だからじゃなく、対人だからおもしろい

――ライフデザインは「福祉のスタンダードを変革する」というビジョンを掲げていますが、福祉にまったく関係がなかった米窪さんはどのように感じていますか。

働き始めてから「ほんとに変革してるな」と気づきました。例えばオフィスのデザインです。最初に就労移行ITスクールを案内してもらったときに「おしゃれだな」とは思いましたが、東京のIT企業で働いていたのでおしゃれなオフィスは見慣れていました。「沖縄にもこういうおしゃれなオフィスがあるんだな」くらいに思っていたのですが、働き始めてから他社の事業所を訪問して「全然違うんだ!」と気づきました。

――カフェみたいなオフィスですよね。

おしゃれであることで生まれる雰囲気が、その場所の過ごしやすさにつながります。モチベーションも上がりますよね。実際に見学に来られた方からも「こんなおしゃれなオフィスだったらやる気が出そう」「気分が変わりそう」と言ってくださいます。実際に過ごしてみると、見た目だけじゃなく、すごくいろんなことを考えてつくられているのもわかります。

――福祉そのものについてはどう感じていますか?

先ほどもお話した通り、よく考えたら周りに障害のある人たちっていたんです。でも意識していなかった。鍼灸ももともと視覚障害者の仕事です。鍼灸学校の先生も「職業選択の幅がほぼない視覚障害者の仕事に割って入るという意識を忘れてはいけない」とおっしゃっていました。身近に、当たり前に障害がある人がいたのに、どういう生活をしているのかは理解できていなかった。就労移行のお仕事を通じて「こういうふうに生活を整えて就労していくんだな」とわかりましたし、今まで見えていなかったものが見えて腑に落ちたと感じています。

――福祉の仕事をこれからも続けていこうと思いますか?

そうですね、すごくおもしろいと思っています。ただ、それは福祉だからおもしろいわけじゃなくて「対人(ひと)」の仕事だからだと思います。私は昔から「なんだってやってみたらいいじゃん」と何にでも飛び込む方なんですが、無作為にやってきたことがカタチになって人の役に立っている。こんな嬉しいことはありません。

――これからやりたいことはありますか?

仕事ではすでにやりたいことをやらせてもらっています。「やりたいです」と言ったら「やってください」という会社なので。プライベートでは表現すること、クリエイティブなことが好きなので、いろいろ趣味として続けていきたいです。落語が好きなので、お囃子が弾けるようになりたいな。一芸を身につけて推しの落語家に近づきたいです!

入社2カ月でマネージャーに抜擢したライフデザインを、米窪さんは「結果を出したら、志があったら、利用者のことを考えていたら必ず評価される会社」だと話す。福祉のスタンダードの変革に挑戦するからこそ、福祉業界での経験や常識にとらわれず、広い視野で他者のために心を配れる人に臆せずチャンスを与えるのだろう。福祉経験者でも未経験者でも同じ志を持つ人が集い、力を尽くす場所。それがライフデザインだ。

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