社員インタビュー|「あなたはどうしたい?」と聞いてくれるライフデザインで必要とされる自分になりたい
――児童デイサービスまはろ天久の児童指導員・山本紗織さんは、もうすぐ児童発達支援管理責任者に就任予定だ。自ら「私を児発管にしてください!」と会社に直談判したのだという。元中学校の体育教師らしく、熱い志で新しい仕事に挑む山本さんに福祉業界に対する率直な想いとこれからの目標を聞いた。
休みがほしくて、体育教師からライフデザインへ
――山本さんは元中学校の体育教師だと聞きました。
28歳から6年間、中学校の体育教師をしていました。特に教師になりたくてなったわけではなかったのですが、やってみるととても楽しくて「一生続けたい」と思うくらい好きになりました。今思っても、夢と希望と悩みに満ち溢れた子どもたちと青春時代の大波を一緒に乗り越えていく感じが、すごく刺激的で楽しかったです。
――それほど好きだった仕事をどうして辞めようと思ったのですか?
休日がまったくなかったからです。勤務したすべての学校で部活の指導をしていたんですが、土日も休みがなく、夜7時まで部活をやった後に学級や学年の仕事をするといった生活で自分の時間がありませんでした。当時の生徒や保護者からは今でも連絡があるくらい絆は深まって楽しかったのですが、やっぱり私は「何もしない1日がほしい」と思うようになりました。
――それで、どうしてライフデザインを選んだのですか?
ライフデザインに決めたのは、ホームページにスタッフみんなが笑っている写真とスタッフの声があったからです。ネットでお給料がよくて残業がない仕事を手当たり次第に探していたんですが、ライフデザインはスタッフの声がどこよりもたくさん載っていて、その中に「迷っているならぜひ来てみてください」と書かれていたのを見て心が動きました。
「自分らしく、やりたいようにやってください」に驚きました
――実際に入社してみてどう感じましたか?
にぎやかで楽しいんだろうなと思っていたんですが、そこはその通りでした。何よりすごいと思ったのが、社長や上司と直接話ができることです。「あなたはどうしたいですか、どんなことをしたいですか」っていうのをまず聞かれたんですが、それまでは大きな組織の底辺にいて「こうしなさい」と言われたことをやっていたので、私の意見を聞いてくれることに驚きました。「自分らしく、やりたいようにやってください」と言われたので、すごいなぁと!
――実際にやりたいことをやってみましたか?
最初の2、3カ月は謙虚な気持ちで、皆がやっていることを吸収するように努めました。それからだんだんと、やる気スイッチスポーツカリキュラムなどで「こんなふうにやりたい」といったちょっとしたアイディアを出していったら「おもしろそうだね、やってみよう」と取り入れてもらえて。管理者もほかのスタッフも「失敗したら改善して、また次に活かそうよ」と言ってくれたので、小さなことだけど皆で取り組んでいくのが楽しいと感じました。
――希望だったお休み、自分の時間は持てていますか?
プライベートもとても充実するようになりました!
私を児発管にしてください
――では、児童デイのお仕事は山本さんに向いてたんですね。
実は辞めようと思っていた時期がありました。仕事はとても楽しくてプライベートも充実していたのですが、教員だった頃に比べるとどうしてもお給料が低くて「苦しいけど教員に戻ろうかな」と。でもまはろの仕事は楽しくて、迷いがあったので上司に交渉に行きました。
――お給料の交渉ですか。
自分がどのように仕事に取り組んでいるか、どんな点を評価してほしいかを伝えて「どうしたら給料上がりますか?」と相談しました。そのとき、もう児童発達支援管理責任者(児発管)になる要件を満たしていたので「次にどこかに事業所がオープンするなら私を児発管にしてください」とお願いしました。
――自ら児発管に名乗りを上げたんですね。
はい。ただ、そのときは「今すぐ上げることはできない」と言われて、このまま上がらなかったらやっぱり教員に戻ろうかなと思っていました。でも、その2~3カ月後に「児発管候補としてまはろ天久に異動してください」と言われたんです!「給料を上げてくれ」なんていう生意気な話を受け止めてくれました!
――希望が叶いましたね。
こんな会社があるんだって、本当に感謝しています。児発管として、利用者や保護者のためはもちろんですが、会社のためにがんばりたいと思います。
福祉をもっと世の中に人に知ってもらいたい
――それにしても、やはり教員に比べると給料は低かったんですね。
はい、福祉の難しいところだと思います。以前の私にとって、福祉はやりたくない仕事のひとつでした。ライフデザインのHPに「低賃金、長時間労働、過重労働・・・」と福祉が抱える問題が書いてありますが、私が思っていた福祉ってまさにその通りでした。でも、今は福祉で働いたからこそ見えてくるものがあります。利用者の想いも苦しみも伝わるし、困っていることもわかる。関わってみると楽しくて、印象がすごく変わりました。こんなに人のためになる仕事なのに、なんでもっと給料が高くないのかなと思います。
――福祉を知らないことがイメージを悪くしているのかもしれません。
学校には誰でも通うから「先生になりたい」と思うし、看護師もよく知られた仕事だから「看護師になりたい」と言われます。でも「児発管になりたい」っていう人っていませんよね、知らないから。だから福祉をもっと世の中の人に知ってもらわないといけないと思います。
――どうしたら福祉のイメージが変わると思いますか?
ライフデザインがやっているようにコーポレートサイトやSNSで発信していく方法もひとつだと思います。こういうインタビューも、読んでみて「ああ、そうなんだな」って思ってくれる人が少なからずいるはずです。ユニフォームをかっこよくするのも、すごくいいと思います。いろんな意見があるとは思いますが、「福祉ってかっこいいね」「障がい者と関わりたいんです」って若い人が言うきっかけになるなら、すごくいい。
――「福祉のスタンダードを変革する」というライフデザインの取り組みに共感しているのですね。
そういう視点を持つ経営陣がいることに感銘を受けています。私も憧れられる人にならないといけないなと思います。
皆のニーズを見て、必要とされる私になりたい
――もうすぐ児発管になるわけですが、どんな児発管になりたいですか?
児発管としてゴールを設定してそこに向かってがんばっていくべきなんだと思いますが、今の私は自分がどうなりたいかを明確に言うことができません。教員時代もそうで「私はどうなりたいんだろう」と思いながら全力で取り組むうちに、3~4年目から私にしかできないことが見え始め、5年目から自信をもって言えるようになりました。だから児発管としても、まずは児童や保護者、ほかのスタッフ、相談員さんなどいろんな人のニーズを見て、必要とされる私になりたい。「私がこうしたいから」ではなく、何を求められていて、何ができるかをまず確かめたいです。
――求められるものに応えていく、というわけですね。
ひとつだけ思うのは、離職率を下げられたらいいなということです。ライフデザインは「スタッフの夢を応援します」というスタンスなので、やりたいことができて辞めていくスタッフの背中を押してくれます。でも私は、そんな人たちに「もう少しここで働きたい」と思わせたい。私を見て「あんな管理者になりたい」と思ってもらえるようになりたいです。
――児発管としての山本さんに期待しています。
1年後にまたインタビューしてください。いろんなことをたくさん経験して、そのときには私のビジョンを語りたいです!
「先生になりたいじゃなくて、先生になって何をしたいのかが大事」山本さんが教員時代に言われて、とても印象に残っている言葉だという。山本さんの話からは、今もそれを自分に問いかけ続け、児発管として何をするべきか悩み続けていることが伝わってくる。自分を見つめ、周囲が求めることをしっかりと受け止める山本さんなら、きっと憧れられる児発管になる日が来るだろう。1年後が楽しみだ。